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第16回
[2010年07月28日 公開]
合格するための「行動観察」トレーニング—その(4)「しつけ」「生活力」
フォレスト幼児教室室長 武田澄子
今回は、「行動観察」トレーニングにおける最後の項目、「しつけ」と「生活力」について詳しくお話ししていきたいと思います。
小学校受験が中学以降の受験と顕著に異なるのは、おもにペーパーテストによる点数で合否が決まるのではなく、“子どもを通してその家庭の教育方針を垣間見ようとする”意図が、いわゆる行動観察テストなどに含まれている点にあると思います。
なぜ、「しつけ」や「生活力」に関するテストをするのか
行動観察テストは、その子ども自体の持つ個性や特性を、いくつかの観点から図る意図があります。学校側は人格形成における基盤でもある小学校という時期から預かるわけです。となれば、子どもとだけではなく、家庭ともつき合っていくうえで、価値観が一致していることが不可欠であろうと思います。それを見るのが、いわゆる「しつけ」や「生活力」に関するテストだと思います。
特に小学校の6年間というのは、物事の価値基準の基盤を育てる重要な時期でもあります。生活習慣や社会における基本的なしつけに加え、感性の面でもこの6年間がその子どもの将来に大きく影響するといっても過言ではないでしょう。
その後の中学・高校時代で思春期に入ると、さらにこの価値基準が確立し出すために、親があれこれ言っても、なかなか聞き入れなくなってきます。生活習慣においてさえも、親の考えとは必ずしも一致しないことも多くなることでしょう。しかもこの年代になると、親の言うことを「押しつけ」という受け止め方をしがちです。
なによりも大切なのは、親が子どもに何を与えたいのか、という、いわゆる各家庭における「教育方針」です。それを元に、小学校時代にしっかりとした価値基準を育てることが、子どもの人生にとって、何にも代えがたい財産になることは間違いありません。それを日常においてはしつけや生活力をつけるという形で、指導していく必要があります。
実際、私立や国立校では、各校がそれぞれに持つカラーで選抜した生徒たちの両親もまた、同じ価値基準を持つ家庭が多いといえます。そういった意味でも、子ども同士だけでなく、親同士のつき合いにおいても、やりやすさを感じられるという声も多いのは事実です。こうした教育環境のなかで、子どもは各家庭の教育方針のなかで、自分たちの価値基準を作っていきます。
「孟母三遷の教え」は、ご存じの通り、孟子の母親が、教育に適した環境を求めて3度引っ越しした、という故事ですが、ここにもこうした考え方が含まれていると思います。小学校の6年間だけでも影響は大きいのですから、その先の系列校がある学校ではなおさら、環境による影響が大きいといえますね。
かねてから問題になっていることですが、公立校の小学1年生では、入学後半年ほどの間、座っていられない子が多く、授業が成立しない、という実態に悩まされる学校も多いようです。「学ぶ」姿勢を培うには、実のところ幼児期の教育が大きく影響します。小学校受験は、まさにその基礎トレーニングとも言えるため、だからこそ家庭でのしつけがどのくらいなされているかをテストの項目に入れているのです。
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